市民の安全を守る警察官
ここでは、制服のある仕事として警察官の仕事内容について詳しく紹介していきます。警察には多くの部門が存在し、配備される部門によって仕事内容も大きく異なります。
組織について
まずは警察という組織の概要について説明します。組織は大きく2つに分ける事ができます。「警察庁」と「都道府県警察」です。警察庁は国の行政機関で、公安や警察組織全体の調整、そして都道府県警察の監督など国家に関わる仕事を行います。
一方、都道府県警察は各都道府県に属する組織で、各地域ごとに発生する問題に対応します。よく私たちが目にする交番に勤務する警察官はこの都道府県警察にあたります。以下に、都道府県警察について、各部門ごとの詳しい仕事内容を紹介します。
各部門の仕事内容
1つめに紹介するのが「地域警察部門」です。交番にいるお巡りさんがこれです。パトロールや職務質問、道に迷った人への道案内等、地域に密着しながら人々の生活を守ります。
2つめが「生活安全部門」です。少年の非行や悪徳商法、ストーカー事件等、生活に潜むさまざまな危険や犯罪に対して取り組む部門です。最近はストーカー被害も増えており、非常に重要な部門の1つと言えるでしょう。
3つめが「警備部門」です。テロやゲリラ等、社会情勢の緊迫によって起こり得る事件を防ぐための部門です。サミット等が開かれた際に要人の警護を担当します。また、国会や駅、空港などの警備にもあたります。身近なところで言えば、イベントや花火大会等、多くの人が訪れる場所の警備活動も行います。ライオットシールドと呼ばれる大きな盾が特徴的な「機動隊」はこの部門に所属しています。
4つめが「交通部門」です。いわゆる「白バイ隊」もこの部門で、速度違反や飲酒運転といったさまざまな交通違反を取り締まる部門です。交通違反の取り締まりだけではなく、交通事故の捜査や交通規制といった、交通に関わる仕事を担当します。白バイ隊になるためには高い運転技術や冷静な状況判断力が必要になります。
5つめが「刑事警察部門」です。強盗・殺人・詐欺・薬物・盗難等の犯罪を取り締まります。テレビドラマ等で題材として取り上げられる事が多いのでイメージしやすいかもしれませんね。事件が起きると現場に急行し、事情聴取や聞き込み調査を行いながら犯人を追っていきます。そして犯人が特定されれば逮捕をして、その後の取り調べも行います。
6つめが「総務・警務部門」です。組織の縁の下の力持ち的な役割で、上記の各部門が円滑に仕事を行えるように総務や会計、福利厚生に関する業務を行います。基本的に内勤ですが、緊急時には応援に行く場合もあります。